平成24年第2回企画展 平成24年10月20日(土)~12月11日(火)
日本人初の幼稚園保姆 豊田芙雄 ~幼児・女子教育に捧げた97年の生涯~」


会期     
平成241020日(土)~1211日(火) 53日間 

開催場所 大洗町幕末と明治の博物館 別館 企画展示室12

主催   大洗町幕末と明治の博物館

後援    茨城県教育委員会、水戸市教育委員会、NHK水戸放送局、
         茨城県立歴史館、大洗町PTA連絡協議会

趣旨
 豊田芙雄(18451941)は、弘化21845)年水戸藩士桑原治兵衛と雪子(藤田幽谷の二女で藤田東湖の妹)の二女として水戸に生まれました。恵まれた家庭環境に生まれ育った冬は幼い頃から学問を好んで育ちます。18歳の時に彰考館総裁豊田天功の長男豊田小太郎に嫁ぎますが、慶応21866)年に夫が京都で暗殺され、22歳で未亡人となります。実家に戻った冬は名前を「冬」から「芙雄」に改め、亡き夫の遺志を継ごうと学問に励みました。

明治81875)年東京女子師範学校(現お茶の水女子大学)が開校すると読書教員として抜擢されました。またその翌年に同校附属幼稚園が開園すると保姆を兼務し、日本人初の幼稚園保姆となりました。その後は日本で二番目の鹿児島女子師範学校附属幼稚園(現鹿児島大学教育学部附属幼稚園)の創設、栃木県高等女学校(現栃木県立宇都宮女子高等学校)、茨城県立水戸高等女学校(現茨城県立水戸第二高等学校)の教師、水戸市大成女学校(現大成女子高等学校)の教諭・校長など教育者として活躍しました。

また、水戸徳川家の徳川篤敬がイタリア特命全権公使として赴任する際に随行員に選ばれ、同時に文部省から「滞欧中女子教育事情取調べ」の命を受け約2年余り外国の文化や女子教育を学び、帰国後それをもとに女学校を開きました。昭和121937)年のヘレン・ケラーの茨城県来訪時には水戸駅頭で出迎えたりもしています。

 本展は、豊田芙雄の曾孫である高橋清賀子氏の協力のもと、明治・大正・昭和とその生涯を日本の幼児教育・女子教育のために捧げた豊田芙雄を紹介する初めての展覧会です。幕末に水戸で生まれ、夫小太郎の遺志を継いで明治という新しい時代に幼児教育及び女子教育のために苦闘した芙雄の姿を高橋清賀子家所蔵(茨城県立歴史館寄託)史料を中心に紹介します。

【関連イベント】
○学芸員による展示解説
 (事前申し込み不要、要入館料)
 
11月10日(土)・25日(日)13:30~
 11月11日(日)・24日(土)10:30~

○講演会
日時  平成24年10月28日(日) 13:30~16:00        
場所  大洗町文化センター大会議室
講師  小松徳年先生 「豊田天功・小太郎の洋学受容」
     
(日立市郷土博物館館長・元茨城県立歴史館史料部長)
     
高橋清賀子先生 「豊田家文書を守り伝える」
     
(豊田芙雄曾孫・保育史研究者、史料所蔵者)
聴講   無料
     (ただし要申込み、〆切10月20日、定員100名、先着順)

※申し込み方法:氏名・住所・連絡先・人数を電話又はFAXにて当館までお申し込み下さい。
講演会参加者には博物館招待券(期限付き)をプレゼント

○「輝く郷土の先人」新聞等コンクール入賞作品の一部展示

【グッツの販売】
○クリアファイル 各300円 セット500円 完売
 (A)豊田芙雄 洋行時の肖像画 完売
 (B)慈雨集

○展覧会図録 A4 80頁 1,200円